2009.06.21
大学での講義を終えて・・・
大学での授業を終えた私の手元には、その日の授業に参加した学生たちが書いた感想がありました。
私はその日の授業に備えて、発達心理学の論文と私の書いた論文をレジュメとして用意していたのですが、授業そのものは、当日の学生たちの様子を見ながら組み立てようと考えていました。彼らの話を聞くと、まだあまり専門的な内容は学んでいないということだったので、用意したレジュメは、参考文献として用いることに決め、学生たち一人ひとりから、自分の興味関心のあることや私に聞いてみたいことを聞き出し、それらの情報を元に授業を組み立てることにしました。このクラスは、演習形式のクラスであったので、全体を巻き込む形で授業を進めることができ、彼らもしっかりと参加してくれました。
ところが、私が愕然としたのは、授業終了後に学生たちが書いた感想を目にした時のことでした。とにかく、文章が幼稚なのです。私からすれば、まるで中学生が書いた文章のようです。彼らは授業にも積極的に参加し、この感想も20分程度の時間をかけて真剣に書いていました。にもかかわらず、表現された文章が、あまりにも表面的で幼稚なのです。
私は直感的に、いかの彼らが本を読んでいないかを感じ取りました。
「大学生は本を読まない」そんなことをよく耳にしますが、このとき私は強い実感を持ちました。
本を読まないことで、「書きコトバ」は失われます。「書きコトバ」と「話しコトバ」は、その習得過程が違いますから、私たちの生活から文章を読んだり書いたりする機械が失われば、いとも簡単に「書きコトバ」は喪失されていくのです。
「コトバの喪失」
それは、一つの文化の喪失であるように私には思えます。
それにしても、深刻な状況です・・・。
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